国内で繁殖する個体数は多くても数十羽程度であり(環境省2002)、第三回繁殖分布調査(環境省1999)では、繁殖の可能性のある地点はわずか9か所とされています。
そのため、2006年12月の環境省のレッドリストでは、絶滅危惧U類から絶滅危惧TB類とされました。
そうしたなか明るいニュースとして、2010年1月にNHKの「ダーウィンが来た!」で、秋田県の大潟村でチュウヒの巣が2009年に22も発見されたことが紹介されました。
しかしながら、広いヨシ原を主な生息地としているため、その生息地が減少してきており、特に繁殖個体数は日本全体で60つがい程度と推定されています。
琵琶湖のこの場所では、
2008年 3羽繁殖。
2009年 2羽繁殖。
2010年 順調に餌渡しをしていましたが、途中でオスが行方不明になり繁殖に失敗。
ここまでの3年間は、河北潟で繁殖したオス(足環をつけた)でした。
2011年 繁殖せず。
2012年に2羽、2013年3羽と2年連続して繁殖に成功しました。なお、巣立ちの時期は、2013年は2012年と比較し、約10日遅れだそうです。
繁殖行動ついて
>一般的には、「まずオスが営巣地に戻り、巣予定地周辺を監視する。3月につがいを形成し、3月中旬〜下旬頃から巣づくりを始める」という。
しかしここでは、2012年2月頃より通年この場所に生息していました。
巣はヨシ原の地上に、枯草を積み重ねた皿型の巣を作ります。
繁殖環境 ヨシ原の周辺には、水田と麦畑などの畑もあります。カエル、ネズミやケリのヒナなど餌が豊富です。
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